「味噌」なんて自宅で作れるの?完全にお店で買うものだと思ってた。
味噌作りで難しいのは、材料で使う麹(こうじ)作りだから、麹さえあれば、誰でも失敗することなくできるわよ。麹はお店に売っているものを利用しても全然OKよ!自家製の米麹の作り方は、前に書いた下の記事を読んでね。それでは失敗しない自家製味噌の作り方〜簡単3ステップを解説するね!ここでは私の経験から、特に素人による自家製味噌作りならではのポイントも紹介するわ。
1.味噌作りの3ステップ 大豆を蒸す→麹と混ぜる→おけに詰める
2.素人による自家製味噌作りならではのポイント5つ
材料の準備
味噌を作る量を逆算
まずは普段味噌を消費する量から、味噌を作る量を逆算します。
皆さんが年間で使用する味噌の量はどのくらいでしょうか?
普段買っている味噌のパック量をもとに、計算してみましょう。
関東にいるときは味噌といえば「マルコメ」だったけど、九州に来て美味しいと思った味噌は、「フンドーキンの味噌」♪ 九州独特の甘めでまろやかな味わいがクセになる〜。
味噌は温度管理をきちんとすれば腐らない、優秀な発酵食品です。
しかし自分の家で作る味噌は、保存料や添加物を全く入れないため1年以上すると発酵が進みすぎて味が少しずつ変化してしまいます。
よって自家製味噌を作るなら、1年分の味噌を仕込むことをお勧めします!
(無添加の3年味噌が美味しいという人もいますが、実際に食べて万人ウケする味ではないと感じました。。)
我が家では毎年1年分の味噌として約40kg仕込むよ(家族7人、朝晩味噌汁)。朝晩味噌汁を作る人であれば、味噌使用料は年間5kg/人程度かな。
味噌を作る量から材料の量を算出
味噌作りの時の大豆と麹(塩入)の量は2:3の比率です!
味噌を5kgつく場合の材料例
●白味噌バージョン
大豆2kg、米麹(塩入)3kg
●赤味噌バージョン
大豆2kg、麦麹(塩入)3kg
●合わせ味噌バージョン
大豆2kg、米麹(塩入)1.5kg、麦麹(塩入)1.5kg
となります。
塩の入っていない生麹を購入して利用する場合には、事前に塩を麹の20%混ぜ合わせておきます(25%程度入れることもあるようですが、減塩のため)。
例:麹3kg→600gの塩
白味噌か赤味噌かは、麹の種類(米麹か麦麹)で違うんだね。知らなかった!
白味噌があっさり系、赤味噌がコクのあるコッテリ系、合わせ味噌はその中間ってところね。
田舎の農家では、味噌作りには粒の大きさが違う・形が悪い・傷がついている等、通称「くぜ大豆」を利用します。
なぜならば大きさ・形・見た目や色は、大豆を煮てつぶす過程の中で、全く関係なくなるからです。
いい大豆は普段の料理や販売に利用して、くぜ大豆は味噌作りに使うのが普通です。
よって大豆を買うときは、1級品でなく訳あり品で十分です。
ステップ1:大豆を水に漬けてから煮る(蒸す)
大豆をボールまたはおけいっぱいの水につけて一晩置いておきます。
水の量は大豆の頭が隠れるくらいひたひたにします。
それから一晩水に置いた大豆を煮ます。
鍋で煮ると3〜4時間かかります。
囲炉裏やストーブがある家では良いのですが、そんなに時間をかけられないので
圧力鍋で大豆を煮るのがオススメです。
トータル時間にして30分程度です。
圧力で蒸すときのポイントは、最初強火、沸騰し始めたら10分弱火、その後火を止めて10分そのままの状態で放置します。
我が家は温泉地にあるので、温泉の蒸気(通称:地獄)で大豆を蒸すよ!温泉地では割と当たり前みたい。大豆の量が多いと、煮るのが大変だからね。
地獄で蒸す場合は、水につけた大豆をきれいな袋(土嚢ぶくろでOK)に入れて、地獄で一晩(15時間ほど)置きっぱなしにすればOKです。
大豆のゆで具合についてブログ等で色々紹介されていますが、
要は後で体重をかけて袋の中でつぶした時に、普段買う味噌のようなベタベタした形状になることが大切です。
ただし大豆の水分量が多すぎると味噌にカビが生えることがあるので、大豆を煮た後はザルに揚げてしっかりと水を切っておきましょう!
ステップ2:大豆と麹(塩入)を混ぜ合わせる
大豆が人肌くらいの温度(36度位)になったら、ビニール袋の中に入れて、麹(塩入)とよく混ぜ合わせます。
その後袋の上に手を乗せて体重をかけて、大豆をつぶしながら麹とよく混ぜ合わせます。
大豆がよくつぶれた方が、麹とよく混ぜ合わさり、完成後の発酵が進みやすくなります。
麹は完全につぶれることがないので、大豆とよく混ぜ合わさればOKです!
ステップ3:空気が入らないように、容器の中に押し込む
味噌は空気に触れるとカビが生えやすくなります。
よって出来上がった味噌は、空気が入らないように容器の中にぎゅうぎゅうに押し込み、直射日光の当たらない涼しい場所に置いておきます。
オススメの方法は、ステップ2で大豆をつぶした時に利用したビニール袋ごと容器に移して、味噌をぎゅうぎゅうに押し込む方法です。
ビニール袋で包み込んでおくと、味噌が空気にふれる量を減らすことができるからです。
夏場(特に梅雨時期〜9月頃まで)の温度管理が難しい場合は、冷蔵庫に入れておくことをお勧めします。
夏場など味噌の表面にカビがつくことがありますが、中まで完全に腐食しているわけではないので、速やかにカビが生えたところだけ取り除きましょう(発酵食品です)。
我が家は木桶があるので、ビニールに包むのは上部の表面だけで、基本はそのまま木桶に詰めているよ。また標高800m、年間平均気温が12度前後の冷涼なところ(といっても夏場外は30度くらいになることもある)にあるので、家の中の涼しい場所に1年中置きっぱなしだよ。
その後の味噌のメンテナンスですが、基本的にはほったらかしでOKです。
気になる人は天地返しをしたりすることもあるようです。
自家製味噌の完成!
完成した味噌は、最低でも1ヶ月くらい置いてから利用することができます。
しばらく置いておくと、発酵して味わいが変わっていくのも楽しみですね!
本当に家で味噌ができるんだね。自家製の味噌は添加物が入っていないから、発酵の力で甘みが出て本当においしいなあ!
日本の発酵の文化って本当にすごいよね。菌が活きているから、腸内細菌にもいいはずよ。自家製味噌の味噌汁を毎日飲んで、健康で長生きしましょう♪